
年齢を重ねるにつれて、「背中が丸くなってきた」「首が前に出てきた」と感じる方は少なくありません。
高齢者の姿勢変化は自然な老化現象として片付けられがちですが、その背景には歯並びや噛み合わせの変化が大きく関わっていることをご存知でしょうか?
本コラムでは、高齢期における口腔環境の変化と、姿勢・歩行・転倒リスクとの関連について詳しく解説します。
また、加齢による“オーラルフレイル”や“咀嚼力の低下”が体全体にどのような影響を及ぼすのか、そして、どのようなケアができるのかを考えます。
◆歯を失うと、姿勢が崩れる?
加齢に伴い、歯の喪失や義歯の使用が増えると、噛み合わせの高さ(咬合高径)が低くなりやすくなります。
これにより、顎が後退し、頭部が前方へ移動。
自然と首が曲がり、背中が丸くなり、いわゆる「老人姿勢」と呼ばれる状態へとつながっていきます。
さらに、上下の歯が接触しにくくなると、咀嚼筋や顎を支える筋肉が使われにくくなり、顎周辺の筋肉が萎縮。
これが、顔のたるみや口元の下垂にもつながります。
つまり、歯を失うことで「噛む力」が低下し、それが「見た目」と「体のバランス」の両方に影響するのです。
◆転倒リスクと口腔機能の意外な関係
近年の研究では、「口腔機能の低下」と「転倒リスク」の関連性が指摘されています。
咀嚼や嚥下に使う筋肉と、姿勢を保持する体幹筋には神経学的なつながりがあり、噛む力が弱まると、バランス感覚も低下しやすくなるのです。
また、噛むことで脳が刺激されることも忘れてはいけません。
しっかり噛むことで前頭前野が活性化し、注意力・判断力が高まることが分かっており、これが転倒防止や安全行動の維持に役立っているのです。
◆義歯の調整だけでは足りない?
歯を失った際に多くの方が選ぶのが入れ歯(義歯)です。
しかし、義歯は「歯の機能を完全に代替するもの」ではありません。
装着時の違和感や咀嚼力の低下、話しにくさなどを感じる方も多く、結果的にあまり使わなくなるケースも見られます。
また、義歯を装着していても、噛み合わせが正しく調整されていなければ、頭部重心が安定せず、姿勢に悪影響を与えてしまいます。
大切なのは、「噛める環境を整えること」だけでなく、「正しく噛める状態をキープすること」なのです。
◆高齢でもやさしく使えるセルフケア「369マウスピース」
「歯医者に通うのは大変…」
「入れ歯はあるけど、しっくりこない…」
そんな高齢者やそのご家族に知ってほしいのが、睡眠中に“噛み合わせと姿勢”をケアできる369マウスピースです。
369マウスピースは、歯の型取りが不要で、義歯や不揃いな歯並びの方でも使いやすい柔らかい素材設計。
夜間の使用で、
舌の沈下を防ぎ、気道の確保
下顎の安定による頭部重心のサポート
食いしばりによる筋肉の緊張緩和 といった効果が期待できます。
義歯の調整に頼るだけでなく、自分自身の筋肉と習慣で“噛む力”を取り戻していく。
その補助として、日常的に使えるケアアイテムです。
また、就寝時の無意識な食いしばりや歯ぎしりによる負担軽減にもつながり、顎関節症や肩こりの予防にも役立ちます。
お年寄りだけでなく、介護をする家族にもやさしい選択肢です。
毎日の眠りが、「姿勢を整える時間」になる。
そんな新しいセルフケアとして、369マウスピースは高齢期のQOL向上をやさしく支えてくれる存在です。
