いまは虫歯にならない時代?気をつけるべき口腔の課題とは

2024年10月1日
現役の歯科医師、旅するデンタルカウンセラーの大橋 真龍です。
「今の時代は虫歯にならない時代だよ」という話をすると、みんな驚きます。
実際、虫歯になる人の数はとても減っています。
これには歯磨きの習慣化や歯磨き粉・歯ブラシの進化などの理由があるでしょう。
私は10年ほど前にある動画を見て
『虫歯治療を中心としている歯医者さんの仕事はなくなる』
と危機感を感じました。
それがパナソニックのドルツ ヒストリーという動画です。
詳しい内容はぜひ動画をチェックしてみてください。
<参考>
音波振動ハブラシ(電動歯ブラシ) ドルツ 音波振動ハブラシ「ドルツ」の進化をたどる「HISTORY OF DOLTZ」(完全版)【パナソニック公式】
残念ながら、このような歯ブラシの進化については、歯医者さんの中には知らない方もいらっしゃいます。
いまは健康について自分で情報を集めることができる時代です。
お医者さんなどの専門の方に聞くだけでなく、自分で調べ、知識をつけながら判断していくことが大切でしょう。
虫歯になる人の数が減っている一方で、増えている口腔の課題があります。
それが“噛み合わせ”です。
歯並びはきれいでも、歯がきちんと生え並ばず、正しく噛むことができていない人が増えているのです。
噛み合わせが悪くなる原因には、口周りの筋力低下・栄養不足・姿勢の乱れなどがあります。
最近では、固いものをあまり食べなかったり、食生活の乱れで栄養が偏ったりすることが影響しているようです。
歯医者さんに行ってお子様の診察をされた際に
「顎が小さくて大人の歯が並ぶスペースがないので、大人の歯を抜いて整えましょう」
そんな話をされる方がいらっしゃいます。歯並びを整えるために歯を抜く、という考え方は今までであれば一般的で、間違いではありませんでした。
しかし、今は違います。それは私たちの寿命が伸びたからです。
歯の数が少なくなると、歯は削れやすくなってしまいます。
歯が削れていくと噛み合わせにも影響してしまい、全身の健康にも影響が出てしまいます。
噛み合わせのケアをして、自分の歯を抜かないで長く使い続けられるようにしていきましょう。
<参考>
*本記事は一般社団法人濃縮睡眠協会 発行「濃縮睡眠通信 2024年10月号」掲載されました
369マウスピース開発者・グリーン歯科医院 院長
大橋 真龍